紺珠

手で撫でると記憶が蘇るという紺色の玉

神戸大の一般入試(英語)の類似問題

神戸大を志望する生徒が、第III問(物語文)が苦手ということで相談に来ました。

6年分程の過去問を見てみると、語数は400-600語で、出題形式は①指示語を明らかにした上での日本語訳、②正誤問題、③選択式の空所補充(主にセリフの部分)、④字数制限つきの内容説明が多いみたい。

また神大公式サイトには、第III問の出題意図として、

会話を多く含む文学的な文章を文脈に従って正確に読み進め、重要箇所を自身の日本語 で正確、かつ簡潔に説明する能力が備わっているかどうかが重要であるが、今回は特に、 発話の根底にある心理を正しく読み解けているかを重視した。

と掲載されています。

このように出題の意図などを公表するのは、教員が生徒を指導したり、類似問題を作成する際にら有難いですし、また受験生の学習の一助にもなるはず。

これを踏まえて作問の題材にしたのがこちら。

Tuesdays with Morrie 

私も大学時代に課題図書として読んだ、病床に伏す大学教授とその教え子による人生の意味を問い直すようなやり取りが綴られた物語です。

そして実際に作成した類似問題がこちら。

神戸大学 英語第Ⅲ問 類似問題①.pdf - Google ドライブ

神戸大学 英語第Ⅲ問 類似問題②.pdf - Google ドライブ

神戸大学 英語第Ⅲ問 類似問題③.pdf - Google ドライブ

神戸大学 英語第Ⅲ問 類似問題④.pdf - Google ドライブ

毎回500語程度で区切り、問題を解くにつれて物語も進むという仕掛けです。生徒も話の展開が気になりながら取り組んでいるみたい。 

やはり物語文を苦手とする学生は多いですね。教科書にある「非」論説文でも、展開が予測しづらくどんでん返しがあるような英文は少ないですしね。

そういったものの方が人間の泥臭さや機微な心情の移り変わりが浮かび上がることができて、読んでて個人的には楽しいと思うんですが。合否に関わってくる学生からしたらそんな余裕は今はないかもしれませんが、将来そういったものにも関心を持てるような心の余裕を持って欲しいです。