紺珠

手で撫でると記憶が蘇るという紺色の玉

グルグル実践セミナーに参加してきました!

 f:id:blogkonju:20140811001150j:plain

久々の更新になりました。

本来は8/9〜10は徳島大でのJASELE全国大会に参加予定でしたが、徳島行きのバスが台風で運休。楽しみにしていただけに非常に残念です。

その前日には大阪で靜先生と靜先生の教え子の先生方が主催の「グルグル実践セミナー」が開催され、私も参加させて頂いたので、今回のエントリーはそのことについて。

 

1. 音読指導 5の目的 7の原則

というお題で、まずは立命館小学校の正頭先生によるワークショップ。

正頭先生によれば音読指導には5つ目的・カテゴリーがあると。

  1. 音声チェック型
  2. 意味思考型
  3. 英文暗唱型
  4. 文法確認型
  5. 空気温め型

ハンドアウトに紹介されていた音読指導の方法を写真で載せておきます。

 f:id:blogkonju:20140811001202j:plain

例えば、5や6の「2・3人称読み」というのは、本文に出てくる主語を2人称や3人称に置き換えて音読するというもの。もちろんそれに伴い、動詞も変換して音読する必要があります。上のカテゴリーでは、「文法確認型」に当てはまります。

「Back to Back」というのはペアで背中と背中と合わせて音読していくというもの。1人は自分が好きなところまで音読し、その続きをもう1人が読んでいき、それを終わりまで繰り返します。実際にやってみましたが、互いに逆方向を向いているので大きな声を出す必要がありますし、相手の声をよく聴く必要もあるので、会場の雰囲気も盛り上がりました。これは「空気温め型」に分類されます。

私も授業で取り入れている音読もあれば、「Hospital Readin」など「何ぞこれ!?」と思わせる音読もありました。時間の関係で全て実践して頂く時間がありませんでしたので、正頭先生にメールで伺ってみようと思います。

少し話が逸れますが、音読方法に限らず、「ネーミング」って大事ですよね。ネーミングがなければ、何度もそのやり方を説明する必要がありますが、名前を付けてラベリングしておけば何度も説明を繰り返す必要も省けますし、その活動にすっと移行できますしね。できれば生徒たちの印象に残る名前を付けれるネーミングセンスが欲しいです…

また音読をする際の7つの原則として以下のことを挙げておられました。

  1. 生徒に目的を理解させる。
  2. モデルを意識させる。
  3. 生徒ー教師の信頼関係を築く。
  4. バラエティをつける。
  5. 音読できるようになったのを可視化する。
  6. 音読で終わらない。
  7. 音読が万能薬ではない。

確かに音読が最終到達地点ではありませんものね。音読のその先も意識したいものです。

普段から自分が授業で行っている音読方法を見直せただけでなく、新たな音読方法も学ぶことができて勉強になりました。何も考えずに無意味に単に音読をするだけでなく、やはり生徒の様子を見ながらその時に必要な音読を目的を持って行うのが大事ですね。

 

2. グルグルメソッドの心・技・体

続いては都立白鴎高校付属中の小林先生によるグルグルメソッドの実践報告とTipsについて。テーマはグルグルメソッドでしたが、グルグルに限らず英文を暗唱させる時にも当てはまるものもあると感じました。ご紹介します。

  1. 事前の(一斉)練習の徹底。
  2. 合格基準を変えない。
  3. 素早くチェックする。
  4. 制限時間を決め、緊張感を保つ。
  5. 生徒のレベルに合った目標文を選定。
  6. 上のレベルまで指導する。

以上がグルグルメソッドを行う上での成功のコツです。

私も1学期に何度かグルグルをしてみましたが、事前指導をせずに始めてみて痛い目に遭いました…グルグルしている最中に生徒が「先生、これ何て発音するの?」と何度も質問してきて、すごくテンポの悪いグルグルになってしまったことがありました。

テンポといえば、3の「素早くチェックする」というのもグルグルの成功には欠かせないポイントの1つですね。靜先生も仰っていましたが、事前に生徒が引っ掛かりそうな可能性があるスポットを頭に入れておいて生徒と対峙すればいいですね。

 

3. 実践!グルグルメソッド

やはり〆は家元こと、靜先生によるグルグルの実践です。

いやー、久々に靜先生に発音をチェックされるということで緊張しました。けど生徒も実際に同じような気持ちで私のグルグルを受けていたんだろうなーといい勉強になりました(笑) OKをもらえれば「よっしゃ!」と思いますし、NGが出されるとヴァンフォーレ甲府の城福監督なみに体を反り返し(こんな感じ→●┻┓)「くっそー!」と悔しがってしまいました。自分が受け持つ生徒もこんな気持ちを抱いてグルグルに臨んでくれれば嬉しいですが。

最初の9つは連続で「OK!」を頂き自信になりましたが、それ以降は連続でNGを出されてしまいました…自分はリンキングが苦手ですね…もっと精進します。そして生徒が間違った発音をしているか否かをきちんと判別できる能力ももっと付けたいですね。

最後に少しポンポンメソッドも紹介して今回のワークショップは終了しました。1学期に一度ポンポンメソッドをやってみたのですが、事前の準備が大変だったのでそれ以降やっていました。なかなかリズムに合わせて発音するのって自分には難しいんですよね〜。「3拍、4拍に合わなければ語を削ってもいい」と仰っていて、「なるほど!それもありなんか!」と閃きも走ったので、2学期はポンポンメソッドももう少し挑戦してみたいです。

 それとまだAmazonではヒットしませんが、今回のワークショップの講師だった3人の先生方が執筆された「英語授業の心・技・愛」が近々研究社から発売されるそうです。前作が「心・技・体」で今回は「心・技・愛」とは…あの厳しい靜先生が「愛」を使うとかちょっtうわなにをするやめ

英語授業の心・技・体

英語授業の心・技・体

 

 

そういえば今日は2014年8月11日。ちょうど10年前の今日、成田からミネアポリス国際空港に向けて出発し1年間の留学をスタートさせました。あれからもう10年か…感慨深いものがあります。