『英語教育2月号:プラスαの語彙指導』で紹介された指導法をまとめる。
『英語教育』の2月号の特集テーマは「プラスαの語彙指導」でした。そこで紹介されていた指導法で気になったものをご紹介しようと思います。
「普段から実践していて当たり前すぎる」とか「今更?」と思われる指導法もあるかもしれませんが、駆け出しの英語教員の私にとっては「引き出し」を増やすことも大事だと考えているので、書き留めておこうと思います。
オーラル・インタラクションによる導入
教科書の内容をオーラル・インタラクションで導入する場合に、本文中の新出単語を入れるようにします。オーラル・インタラクションに入れる新出単語は、生徒にとって理解可能なインプットの範囲内で扱える単語を選びます。次のような例が扱いやすいです。
- 絵や実物で示せる語:(例)eye, shirt
- ジェスチャーで示せる語:(例)sit, squat
- パラフレーズしやすい語:(例)dentist = they take care of people's bad teeth
- 例文で理解しやすい語:(例)professor -> Professor Yamanaka invented iPS cells.
Key-word Retelling
これは発表語彙を育て、定着することを狙った活動です。手順は以下の通り。
- 内容理解が終わった教科書本文(要約や重要なパラグラフのみでもOK)を色んなやり方(Chorus, Buzz, Read & Look up, Shadowingなど)で音読する。
- 教科書を閉じる。
- 覚えている単語を黒板に書く。
- ペアを作る。
- 1分程度で黒板に書かれた単語を使い、音読した内容を相手に向かって英語で再現する。紙を配布して、再現した英文を書くのもOK。
以下は感想などなど。
疑問点:「辞書を縦に読む」?
中学校教諭の北原先生による「自立する学習者を育てる、辞書を使った語彙指導」では"語彙指導30のポイント"というものが紹介されていました。そこで「⑭辞書を縦に読むことを教える。」とあったのですが、これってどういう意味なのでしょう?
前後にある派生語にも注意を向けさせる、という意味なのですかね?
感想:特集名の意味
まず「プラスαの語彙指導」という特集名が何を意図するのかよく分かりませんでした。「プラスα」ということは、何に語彙指導を付け足すのか?或いは語彙指導は「付け足されるようなもの」なのか?そういう意味では、浅野博先生の「語彙指導はあらゆる機会を捉えて実践すべきこと」というお考えは、私の胸にすっと落ちるものがありました。
感想:汎用性のある記事を
まず最初に、生意気なことを言いますのでごめんなさいと謝っておきます(笑)
『英語教育』って読者である英語教員がなかなか実践に移せないような汎用性の低い授業実践や、それに対する生徒による授業評価をお披露目したり自慢したりする媒体ではありませんよね?(そんなのは紙幅ももったいないですし、購読料も返せと思ってしまいます。)例えば今回の特集テーマでは、全国各地の先生方が実践されておられて他の先生方も参考にできるような語彙指導を共有したり、語彙習得・指導の背後にある理論はそれに関する研究などを紹介することで授業実践の際のバックボーンとなるようなものにするべきではないかと思うのです。
こう書いていて段々と恐くなってきたのでもうこれ以上は書きません(笑)が、それだけに残念な部分がありました。
一応再度謝罪しておきますm(_ _)mごめんなさいごめんなさい。
今回はこのあたりで。ではでは。